富山に行ってきました/作る手

先日、仕事で富山に行ってきました。京都から約5時間、富山西ICで高速を降りしばらく走ると白くそびえる立山連峰が眼前にあらわれて、その厳しく、圧倒的な姿に思わず声を上げてしまいました。京都の低くて穏やかな形の山とは全然違う、ソリッドな美しさ。あとで聞けば、その日は特別に山がきれいに見えたのだとか。

今回の富山行きは、あるガラス作家さんを訪ねるためでした。

仕事の話を少ししたあと、ガラス制作のデモンストレーションを見せていただいたのですが、何度も窯に入れては形を作り、少しずつ「作品」になっていくガラスを見るのはとても興奮する体験で、本当にすばらしかったです。



陶器と違い、ガラスはその形を作るときに手でふれることはできません。
だから、ハサミやトングや濡らした木板などいろんな道具を使うのですが、絶え間なく動く道具をじっと眺めていると次第にそれが道具なのか手なのか、その境界が曖昧になっていくような錯覚に捉われました。
そして美しいものを作る手は作品同様、また美しいのだなぁと思いました。