個展とNetflix

夫が個展の準備に追われている。私が手を貸せるのは作品ができて、何を出展するのか決まってからなので、夫がシリアスな状況にあっても今はコミットできることは何もなく、ただ日々の食事を整えたり部屋をきれいにしておく、といったいつもの家事をより丁寧にする以上のことは特にできない。手伝えないもどかしさが半分、もうちょっと前から動いてくれてたらなぁと言うのが半分くらいである。夫は1年に3回の個展をするのだけど、毎回個展前は死にそうになっていて、個展が終わると人が変わったように明るくなって釣りに山遊びに庭仕事に、つまり本業以外のことに精を出す。これが1、2周間くらいのことならいいのだけど、ぽわっとした状態が1ヶ月半ほど続いてしまうのだ。個展はだいだい3~4ヶ月間隔なので、残り2ヶ月強で次の個展の準備をすることになり、正直ギリギリなスケジュールであるから、残りの2ヶ月強はほぼどこにも出かけられず仕事に追われ、個展前にはやっぱり死にそうになっている。メリハリがあるといえば聞こえがいいけれど、会社員として働いたことのある私から見ると、恐るべき計画性のなさだな、と思う。個展後1週間はごほうび的に自由に遊ぶとして、その後は仕事と息抜きをバランスよくできれば、心身ともにもう少し健康に創作できそうだけれど。とはいえ、私自身は作家として生きたことはなく、絵に描いた餅かな、とも思う。とりあえず私は2週間ほど前に念願のNetflixに入会してしまい、あれも見たいこれも見たい、という状態なのだけど、死にそうになっている夫のかたわらでぼーっとTVを見ているのもバツが悪く、お片づけ界におけるこんまりのフレッシュさについて熱く語るのも完全に空気読めてない感じなので抑えていて(しっかり見てる)、なんとなく私も家事頑張っているよ感をだしつつ、悲壮感あふれる夫に合わせ、シリアス成分を2割増しした顔つきを心がけて暮らしています。