雑記

・先日、90歳になる祖父がついに私のことを忘れてしまった。

・一方、最近82歳の妹と会ったという85歳の祖母は、「あの子、近頃は子供時分の話しかしぃひん」とこぼし、その後「でもあの子が子供の頃はね…」とやっぱり自分たちが子供だった頃のことを延々と話し続ける。

・結婚のことを考えることは、自分の未来を考えることで、未来のことを考えるときには自分のきた道を振り返らざるをえない。それが、少ししんどくなってきた。何を手にして、何を失ってきたのか、なんて陳腐な歌詞のようなことが浮かんでは消えまた浮かんでは消え。手の中からするすると抜け落ちていく過去の断片をぼんやり見つめながら、時折、あっと声が出そうになる。だけどすでに手から離れてしまったものを拾うことはできない。そんな感じ。凡庸。

・凡庸であることに傷つくような年齢はとうに過ぎているので、それ自体は何も思わない。むしろ私を傷つけたのは、傷つけつつあるのは、なんだろう。

・自分を、今の環境を変えたくないとうのはわがままにすぎると思うし、別の場所に飛び込んだら飛び込んだでけっこう楽しんでしかもわりとうまい事やるんだよなーと自分のことはわりとポジティブに捉えているのだけど、彼と私の生活の変化の大小を天秤にかけたら、というか天秤にかけるまでもなく私のほうの変化が多大だということに小さな不満がある。女。女。どこまでいっても。だけどそれは結局自分自身の責任でしかない。養ってやると言える力を持つ女性だって大勢いるのだから。選ぶ側じゃなくて、選ばれる側にしかなれないのは他の誰でもなく自分のせいなのだ。

・石橋を叩き割るタイプやな、と元上司に言われたことばを度々思いだす。きっとそうなのだろう。これまでに何度も壊れてしまった橋と、渡れなくなった向こう岸を眺めながら、落胆と焦燥とそして安堵を感じてきた。そして私はまた目の前の橋を性懲りもなく叩き始めている。そうしなければならない言い訳を、その行為を正当化するための言葉をたっぷり用意して。

・今年の紅葉はきれいだろうか。きれいだといいなぁ。

・このブログの雑記の頻度の高さどうよ