スパイスで旅をする


タイ旅行で買った香合が初めて役にたった瞬間。やっぱり、使われてるときのほうがかわいく見える

大徳寺の近くにあるスガマチ食堂さんから、職場の後輩がもらってきたというスパイス。「五香粉(ごこうふん、ウーシャンフェン)」というものでシナモンやグローブなど数種類のスパイスが混ぜられているのだそう。香りをかいだらまんま胃薬なので、なじみがないとけっこう怯むのですが、中華の炒め物や煮物などに使うと、いつも通りに作ってもちょっとお店風になります。



読谷山焼・北窯の6寸皿。今久しぶりにHP見たらネットで買いやすくなっててびっくりした!

さっそく作ったのは、白ネギと豚肉の中華炒め。白ネギと椎茸、豚バラ肉、酸っぱくてそのままでは食べられなかったリンゴを細く切って炒めました。強火で手早く炒め、8割素材に火が通ったところで、炒めはじめる前に作っておいた合わせ調味料(紹興酒、鶏がらスープ、醤油、塩・胡椒、五香粉、片栗粉)を一気に加えます。とろみが全体にむらなくついたらできあがり。

リンゴは「酢豚にパイナップル入れるんだし、ありでしょ」くらいの気持ちで入れたのだけど、火を通したフルーツ特有のまるい酸味がとてもよくあいました。

そして、五香粉。やっぱりあるとないのではだいぶ違うなぁと再確認。そして、その香りに妙に呼び起こされる記憶があったので、なんでだろう?と思ったら、5年ほど前、私の中で五香粉ブームが起こったことがあったんだ。とはっと気がつきました。ブームのきっかけは、台湾旅行で食べた「魯肉飯(ルーローファン)」。豚の角煮に五香粉が入っただけなのに、こんなにも新鮮な味わいになるんだ、と感心して、お土産に五香粉を購入したのでした。

それに気づいた途端、当時の記憶が出るわ出るわ。ふふふと笑ったり、恥ずかしさにのたうち回ったり、深夜になんだか変なテンションになってしまいました。香りの効果、恐るべし、ですね。